5W2H / 5W1H

5W2H / 5W1H とは?

5W2H とは、もともと欧米においてニュース記事を書く際に
「最も重要な部分」 を一番最初に書くという慣習から生まれた概念だ。

「最も重要な部分」とは、すなわち以下の5つのWと2つのHのことである。

W hy なぜ?
W hat なにを?
W hen いつ?いつまでに?
W ho だれが?
W here どこで?どこに?
H ow to どうやって?
H ow much いくらで?金額は?

この中で How much(いくら?)は使う場面が限られるので、
How much を抜いて 5W1H と言うことも多い。

ニュースの記事と同じように、レポートを書いたりプレゼンテーションを行う際は
「起承転結」を意識して「起」には 5W2H をもってくるのが良いだろう。


5W2H の具体例

5W2H の具体例を考えてみよう。
ここでは、自分が上司で新入社員に仕事を依頼する場面を想像してみてもらいたい。

  1. このレポート書いといて。」

これはヒドイ。文句なく100点満点中 0点 だ!
一応、What(なにを?)に対する回答は「レポート」なのだが、それ以外は全く分からん。
さすがにこんな上司はいないだろう。

  1. ××くん。このレポート書いといて。」

Who(だれが?)に対する回答が入ったパターン。
日本語は主語を略す習慣があるが、ビジネスシーンでは主語は略さないほうが良い。
はっきりと「××くん」「××さん」と言うべきである。
とは言え、1よりはマシ?かもしれんがこれでは100点満点中 1点 だ!

  1. 「××くん。□月△日までに、このレポート書いといて。」

さらに When(いつまでに?)が加わったパターン。100点満点中 3点 だ!
このパターンで済ます上司は結構いるが、自分が部下でこのような上司の下で働いているなら
とっとと会社を辞めるか、上司の上司に直談判したほうが良いだろう。

  1. 「××くん。□月△日に、取引先に商品の説明をするから
    プレゼンテーション用のレポート書いといて。」

さらに Why(なぜ?)が入ったパターン。
100点満点中 40点 くらいだろう。
この程度でおさめてしまう上司も多いが、この程度の上司の下についたのであれば、
それは幸せとは言えないだろう。

  1. 「××くん。□月△日に、取引先に商品の説明をするから、
    開発者と相談して商品の売り文句が分かるように
    プレゼンテーション用のレポート書いといて。」

さらに How to(どうやって?)が入ったパターン。
100点満点中 80点 。おおよそ合格点だろう。
このレベルの上司の下についたのであれば、そこそこ幸せかもしれない。

  1. 「××くん。□月△日に、取引先に商品の説明をするから、
    開発者と相談して商品の売り文句が分かるように、
    プレゼンテーション用のレポート書いといて。
    今回の商品の見積もりは300万円だけど、これを受注してもらえれば、
    次は3000万円のプロジェクトも動かせるかもしれないからな。

    がんばってくれよ!」

How much(いくら?)が入った。
100点満点中 90点 だ。これならば部下もやる気が出るだろう。

  1. 「××くん。□月△日に、取引先に商品の説明をするから、
    開発者と相談して商品の売り文句が分かるように、
    プレゼンテーション用のレポート書いといて。
    今回の商品の見積もりは300万円だけど、これを受注してもらえれば、
    次は3000万円のプロジェクトも動かせるかもしれないからな。
    がんばってくれよ!
    まず、2日後に途中経過のレビューをするから、徐々に仕上げていこう。」

5W2H とは少し関係ないが、このパターンは「進捗管理もできている」
100点満点中 100点 の上司だ。
このレベルの問答ができる上司の下についているならば部下としては幸せだ。

実際の現場では、
「××くん。このレポート書いて欲しいんだ。レポートの内容はね、、、、」
のようなざっくばらんな会話で進むかもしれないが、とにかく 5W2H を意識するよう心がけたい。

また、上記の例における1~4のパターンの上司の下についてしまったら、
まずは、自分から上司に対して 5W2H で問いかけるようにしたほうが良いだろう。