本・新聞の読み方
本を読む際の基本はペンを持って読むことだ。
本を読んでいて、気になったワードに線を引きながら読み進める。
ペンはもちろん、赤ペンや蛍光ペンなど、ある程度目立つものを使う。
ペンを持って本を読む行為は「メモを取る」でも書いたのと同じように、
右手(または左手)で線を引いたという体を使った行為が、
後から記憶を引き出すためのトリガーとなるのだ。
線を引きながら本を読むプロフェッショナルとして明治大学教授の斉藤孝氏を紹介しておきたい。
といっても、TV等に頻繁に出てくる超有名人なので、紹介もクソも無いのだが。
斎藤氏は本を読む際に3色ペンを使いこなすという。
私はそこまではやっていないのだが、斉藤氏は理想的な本の読み方をしていることは間違いない。
なので、斎藤氏の書籍のなかで3色ペンを使った本の読み方が掲載されている
本をおススメ書籍として2冊ほど紹介しておく。
効率的な2度読み
本は1度ではなく2度3度読めば、当然、知識の定着率が上がる。
しかし、一冊の本にそこまで時間はかけられない。( ´・ω・)
そこで、本を2度読むのに近い効果が得られる(ような気がする)方法を紹介したい。
それは指示語(こそあど)を意識して読むという方法だ。
指示語とは、下表の語のことを言う。
事物 | 場所 | 方向 | 人称 | 連体詞 | 副詞 | 形容動詞 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
コ系列 | これ | ここ | こちら | こいつ | この | こう | こんな |
ソ系列 | それ | そこ | そちら | そいつ | その | そう | そんな |
ア系列 | あれ | あそこ | あちら | あいつ | あの | ああ | あんな |
ド系列 | どれ | どこ | どちら | どいつ | どの | どう | どんな |
例えば、「これ」という指示語がでてきたら、「これ」が指す言葉・文章は
100%必ず前に書かれている。
これを意識的に目を戻して「これ」を指している文章を探すのだ。
場合によっては数ページ前まで戻って探すこともあるが、それでも戻って探す。
たとえ「これ」を指している文章の内容を覚えていたとしても、戻って探す(これ重要)。
こうすることによって、正しい文脈も把握することができるし、
同じ本を2度読むのとほぼ同じ効果も期待できるのだ。
ちなみに、この方法は私が大学受験時代、本を読む際にやっていた読み方だ。
私はこの本の読み方で本を読みまくり、現代文の偏差値が 45 → 70 と劇的に上がった。
はっきりいって、大学受験の現代文なんざ、(評論系の)本さえ読んでりゃ、なんとかなる。
評論系の本を読もう
小説は文学であり、文化を育て、人の感性も磨く。
だが、脳をより活性化させ、論理的な思考を身に付けたいならば、評論を読むべきだ。
評論自体が論理的に書かれているので、前述した「こそあど」を意識して読んでいけば、
自然と論理的な思考も身に付いてくるし、知識も深まる。
手始めに「思考の整理学」をおススメの書籍としてあげておこう。
この本は、初版が1986年というかなり古い本で、
大学を文系で受験しているような人間ならば、誰でも知っている、
かの外山滋比古先生がお書きになった本だ。
思考の整理方法を体系的に書いた入門書といってよい内容で、
自分が発想したアイデアをじっくり寝かせて整理していく方法を書いている。
実にためになる本だ。読め。(`・ω・´)
ちなみに、私がこの本を読んだのは、かれこれ十数年以上も前だが、
最近 2009~2010年の間で再びブームになり、東大・京大生がこぞって読んだらしい。
さすがの超ロングセラーだ。
速読を身につけろ
全ての本を、ペンを使って精読していると時間がかかる。なので、やはり多読も必要だ。
しかし、多読は記憶が風化しやすい。
そこで、身につけておきたいのが 速読の技術 だ!
速読は普通の読書よりも、記憶の定着率をあげた上で速く読む技術だ。
速読に関する詳しい話は、次項の 速読・多読・精読のページ で解説したので、
そちらを参照してもらいたい。
新聞の読み方
新聞は電車の中で読んだりするかもしれないが、後からでも良いので、
気になったキーワードだけでもメモを取っておきたい。
ダラダラと書き写すのではなくキーワードと簡単な注釈をメモに書き写しておくのだ。
てっとり早いのは新聞の見出しを「自分の手で」メモとして書き写すのだ。
これだけでも圧倒的に、後に記憶として残る知識量は変わってくる。
新聞を切り取ってスクラップにしても大して記憶には残らないと思ってもらったほうがいいだろう。
スクラップすることは良いことなのだが、それだけでは足りないのだ。
見出しやキーワードを自分の手で書く行為が重要だ。
辞書を読む
辞書は「辞書を引く」という表現を使うことが多いが、ここではあえて「辞書を読む」と表現する。
辞書は分からない言葉があったときに、その言葉を調べるために使うものだが、
これをあえて「読む」のだ。
「読む」といっても1ページ目から順に読んでいくというわけではない。
ていうか、そんなこと普通はできない。。。( ´・ω・)
時間があまった時、暇ができた時にパラパラとめくって目を通すだけでいい。
目を通してるだけでも、気になる単語は目に止まる。その解説を読んで、
解説の中に気になる単語があれば、それをまた調べる。
このような「辞書サーフィン」をしていると自然と知識も増えてくるのだ。
「メモを取る」で携帯電話のメモ機能はダメだと書いたが、辞書も電子辞書はダメだ。
電子辞書は簡単に目的の単語を調べられる利点があるので便利なのだが、
知識量を増やす目的で「読む」のであれば、紙の辞書が (・∀・)イイ。
ページをめくって目的の単語を探すという少し面倒くさい作業が知識を脳に定着させる。
つまり、
辞書を読む場合 | 紙の辞書 |
辞書を引く場合 | 電子辞書 |
という使い分けをすればよい。