メモを取る

メモを取るということは、知識を増やすために最も重要な事項だ。
見たり聞いたりしたことは、完全には消えないが、わずかな時間で風化し、塵となってしまう。

ゆえに、脳に完全に定着させるまでは、見たり聞いたりしたことを、
どこかに保管しておかなければならないからだ。その知識の保管場所となるのがメモ帳だ。
ここでは、メモを取る際の注意事項を書いておく。

ちなみ 「メモを取るのは面倒くさい」 と思う人は、
ここ を読んでもらいたい。


メモは紙に書け

メモは「紙に書く」ことを心がけたい。エコではないが気にすんな!
携帯電話のメモ機能やモバイルPCなどには頼らないほうがよいだろう。

全く、メモを取らないよりはずっとマシだが、これらのメモ機能は、
あとから見返す分には問題ないが、記憶として残すためには弱い。

これは、文字の形(すなわちフォント)が整いすぎてることが原因ではないかと
(俺は勝手に)思っている。実際、俺の経験では記憶に残りにくい。
自分で書いた文字、それぞれ、多少の異なりがあるがゆえに記憶として残りやすいのだ。

つまり、図にすると ↓ こうだ。

メモ帳の解説図


メモはダラダラと書かない

メモは「キーとなる単語+簡単な注釈+引用元」が基本だ。
ダラダラと長文を書くと時間がかかるという理由もあるが、
最も重要なのは、メモを見て思い出すという行為が重要だからだ。

「キーとなる単語+簡単な注釈+引用元」しか書かれていなければ、残りは思い出すしかない。
この思い出すという行為が脳を活性化させるのに役立つ。

また、「引用元」は必ず書いておきたい
どこで見聞きした内容なのか、どの新聞・本・ネットに書かれていたのかを残しておかないと、
内容を忘れてしまった際に再度、引き出すことが困難になるからである。

ただ、メモ自体がなければ、思い出す際のトリガーを失うことになるので、
メモは必ず取るようにしよう。


メモ帳は常に持ち運べるものを選ぼう

メモはいつでもどこでも書けるように比較的小さなメモ帳を持ち運ぶのがいい。
ふと思い付いたことは、その場で書いておかないとすぐに忘れるからだ。

小型のシステム手帳や、極端なレベルで言えば「単語帳」でも構わない。

↓ おおよそは、こんな感じのノートでよい。 ↓

ちなみに私のおススメのメモ帳は「Moleskine Pocket Notebook」だ。(`・ω・´)

理由はカッコいいから・・・(・∀・)
大きさも Pocket なら縦14cm、Large でも縦21cm なのでどこでも持ち運べる

これを電車の中でサッと取り出す姿とかカッコいくね?

ちなみに、ノートや手帳は丁寧に扱う必要はない。むしろ ズタボロの方がかっこいい!
とにかく使い倒せ! イメージ的には ↓ こうだ!

インディ・ジョーンズの手帳
映画『インディ・ジョーンズ/最後の聖戦』より

こんな感じのノートが家に1000冊以上ある状態を目指すんだ!


ラーメンがのびてもメモを取れ!

何かふと、いいアイデアが浮かんだと思ったら、その場ですぐメモを取れ

人間の思いつきというのは、結構いい加減で、その場でメモを取らないと、覚えていたと思っても数時間後には、なぜか内容が変わっていることもある。

風呂に入っている時など、どうしてもメモを取り出せないような状況なら、
頭の中で3~4回ほど反芻して、なるべく早い段階でメモを取るよう心がけよう。

基本的に、食事中であっても箸を止めてメモを取るようにしたい。

ラーメンなんざ、のびたって構わねーんだよ!


メモを取る行為自体が知識を引き出す際のトリガーになる

メモを全く取らないのは論外である。
見たり聞いたりしたことは、完全には消えないが、わずかな時間で風化してしまう。

メモを取る行為は、後から見返すことができる利点だけではない。
見たり聞いたりしたことを記憶として残し知識として蓄積するためには
体も一緒に動かしたほうがよいというのが、その理由だ。

メモを取ったという右手(または左手)を使った行為と、
メモを取ったときに目で見たという行為が、あとから記憶を引き出すためのトリガーとなるからだ。


メモを取らない奴は干される

俺が昔、まだ某社でプロジェクトリーダーをしていた時、
中途採用のやつが俺の部下として入ってきた。本部長の独断で採用した奴だった。

そいつは、ミーティングでも会議でも手ぶらで来る奴だ・・・

案の定そいつは、ミーティングの内容を全く覚えていない
なので、ミーティングで決定した内容で仕事ができていないのだ、
当然、俺は、

「ミーティングにはメモ帳なり、ノートなりを持ってきなさい。」

と指示した。
そして、一週間後のミーティング・・・そいつは・・・

ノートを持ってくること自体を忘れていやがった!

しばらくして、
そいつは、ミーティングにようやくノートを持ってくるようになった。 だが・・・

ノートは持ってくるが何も書かない!

「なんのためのノートだ!ちゃんと書け。」
と指示した。。。

そして、次のミーティングからは、ちゃんと手を使ってノートを取るようになっていた。
やれやれ、ようやくか。。。

と、思ったが、それでもミーティングの内容どおりに仕事ができてない。
頻繁に仕事に漏れがある。

「ノートは取るだけじゃ意味ないぞ、ちゃんと見直さないとダメだぞ」

と、指示した。
それでも、しつこいほどミーティングの内容どおりに仕事ができない・・・

いったい、どーいうことなんだ・・・
ちょっと、書いたノート見せてみろと、

見せてもらったノートに愕然とした

とても日本語とは思えない字だ・・・
まぁ、本人が読めるなら問題ないのだが、

「ちょっと、ここに書いてあるの読んでみて・・・」と聞くと

なんと本人ですら読めない!

さすがの俺も匙を投げた。
本部長に頼んで、チームから外してもらった

そいつは、他の部署にまわされた約1ヶ月後、
自主退職という形で会社を辞めた・・・

言っておくが、俺のように根気強く何度も指示してくれる人は世間には少ないぞ!
本来なら、もっと早い段階で干されるのが普通だ。